阪本トクロウ

アーティスト

阪本トクロウ(1975年)は、1999年東京藝術大学美術学科絵画科日本画専攻を卒業後、早見学園日本画塾で学び2001年に卒業し、現在、武蔵美術大学非常勤講師として教鞭をとるかたわら、国内外で発表を続けている。
阪本トクロウが描く作品は、雲肌麻紙という日本画に使われる和紙に、岩絵の具ではなく水性のアクリル絵の具を使って描かれる。そこから生み出される軽く滑らかな画面は、公園の遊具や建設中の建物など日本の現代的な風景を描いている。
作品は折々に撮りためた写真を画面に再構成して作られていて、必ずしも現実の風景ではなく、その風景の持つ要素をシンプルに描き出し、具象的なものを描きながら抽象的な作品になっている。
モチーフは作家の身近な生活の中にあり、「どこにでもあるもの」が選ばれ、創作の風景でも見る人の記憶の中にある風景と重なり、懐かしさを与える。描かれる作品には、人物は登場しないものの、どこか人の気配がするのは、私たちが持つ記憶の中にその風景を重ねているからだろう。
また大胆に空白部分の周りに風景やモチーフを詳細に描くことで、空白のスペースを浮かび上がらせ、日本社会独特の構造である「中空」を表現しようと試みている。

 

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